皆さん おはようございます。
私の職業は車屋。
その概要は、日本国内や海外からお客のリクエストに準じて車を仕入れ、
それらの「修復作業=レストア」を手がける事。
そして、仕事の一貫で欠かせないのが最後の試運転。
例えば、ディノやボクサー、このミウラも
「どの程度の走りがその車の最上であるのか」
少なくとも、これは同じモデルを10台走らせた経験が必要でしょう。
評論家が新車発表会で感想を述べるのと、
50年もの年月が経ったヴィンテージとでは個々の差があるのは当たり前。
なので私の役割は、
メカニックや板金塗装の職人が汗水流して仕上げた車の総合評価をする。
これが重要な仕事になります。
特に気を遣うのが「ミウラ」
勿論、非常に高額になったのもそうだし、
運転自体が「楽な車では無い」
ドライブポジションは低く、何故か手長猿のようにステアリングは遠く、
逆にアクセル、ブレーキ、クラッチは手前過ぎ。
けして、スポーツドラインビングに適した姿勢ではありません。
おまけに直ぐ後ろに控える横置き12気筒は、
アクセルに対してレスポンスが速く
クラッチのタイミングとシフトのエンゲージのタイミングを取るのが難しい。
そのシフトもけして軽くは無い。
等々、ミウラを走らせるには
1,車の存在感に負けない度胸
2,操作が難しいアクセルワーク、ペダルワーク、シフトタイミング
これらを自分のモノにする慣れ
3,基本、高回転エンジンで良さが出るのは4,000回転以上
その時のパワーの出方と「轟音」に負けない心理状況
などが必要になる。
写真はいつもの山手のテストコース。
集中して走らせているのがお判り頂けると思う。
よく皆さんに、沢山の車に乗れて羨ましいと言われるが
私的にはあくまで仕事。
その目的はお客さんの満足の為。
それがプロとしてのプライドだと思う。
今はまだ良いが、
これから歳をとるにつれ判断力や機敏性が失われていくだろう。
自信がなくなったらキッパリ止める。
これが自分の生き方の「定義」だ。


お知らせ
4日の夜のフライトで ドイツにフェラーリの買い付けに行くことになりました。
驚いたのは 航空運賃
ビジネスですが、100万円
昔は 35万も出せば買えたのに、3倍もするとは。
気軽にヨーロッパに行く時代では無くなったと実感しました。
戻りは週明けの月曜日の夜に羽田です。