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マセラティ・ギブリ・インディ

皆さん おはようございます。

私がマセラティに初めて出会ったのは、
シーサイドモーターに入社した1974年の春。

新社屋ビルを建設する為、
そこから数キロほど離れた場所に仮社屋を設けました。
社屋と言っても、只の倉庫と2階建ての事務所だけ。
それでも社会人一年目の私には初めて見る会社。

しかも海外から車を輸入する為に「テレックス」という
装置があったり、(今では過去の物ですが)
何より隣接する倉庫の中には、見た事もない沢山の外車、
スポーツカーが入っておりました。

ポルシェ911を始め、「デトマソパンテーラ」「イソグリフォ」
「コルベットスティングレィ」「ランボルのエスパーダ」
そして「ギブリ」

私は暇になるとこのギブリの重いドアを開け、
総革張りの匂いがプンプンするシートに座り、
「早く転がしてみたいな~」と夢想するのでした。

私がそれまでに接して来たのは全て国産車。
つまりそれらの内装は、私が乗った最高級の「セリカ」も含めて全部ビニール製。
屋内全体が革で出来ているマセラティの内装は私にとって衝撃的でした。
つまり車を通じて、「新しい世界」が見えたと。
世の中には、こんな豪華な車を買って乗る人がいるんだと。

勿論その時の私は、
アジアはおろか、まだ何処の国にも行った事の無い江戸時代の庶民の様。
つまり鎖国状態。
だからマセラティを知る事で、イタリアの金持ちの贅沢な生活が垣間見えた。
おそらく白亜の宮殿みたいな家に住んでいるのだろうと。
大阪の下町の長屋で育った私には想像も出来ない位、大きなショックでした。

普通は現地に行って、
空港から足を一歩踏み出した時に感じるのがカルチャーショック。
その後、ドイツのハンブルグに降りた時も、
ロサンゼルスの時もそう。
フィリピンで税関を出て、出口に大勢の人が家族の帰りを待ち受けて、
子供から大人までうごめく様も熱帯独特の暑さと共に衝撃でした。
それをその場に行かずともギブリの内装は教えてくれたのでした。

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次回は初めて私がギブリを走らせた時の印象をお伝えします。
ご期待下さい。




プロフィール

CASTEL AUTO

Author:CASTEL AUTO
「子供の頃から純粋に車が大好きだった」

そんな無邪気な少年は自然の成り行きで
1974年、伝説のシーサイドモーターに入社。
49年経った現在も車に対する愛情と情熱は冷めやらぬまま
今日もひたむきに走り続けている。

キャステルオート
鞍 和彦

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