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Ferrari 365GT4 BB

皆さんおはようございます。

今日は久しぶりにくるまのお話
先日購入した 365BB
この車は1974年にデリバリーが開始され、日本にも翌年の1975年の春頃
1号車、2号車が同時に海を渡ってきた。
その頃は私はシーサイドに入社してようやく1年が過ぎた新米
けれどショールームに運ばれた「ブルーメタリツオ」の小さいが堂々とした
存在感は独特のオーラーを放っていた。
小さいと言うには意味がある。
この車の前身は 365GTB4 ”ディトナ”
ご存じのようにフロントノーズが長いクーペデザインだ。
ところがフェラーリ初のミッドシップに12気筒エンジンを搭載したこのBBは
ノーズが短いせいか、小ぶりに見える
ドライバーシートに座っても、ディトナは長いノーズが強調されるが
BBは殆どDINOに近いくらいノーズが短い
これは箱根などの峠道を走らせるとその違いがよく分る
ディトナはコーナーに入る前からステアリングに「舵角」を与え
ノーズを曲げて行く感じ
BBはかなり車とドライバーが一体になり、僅かなステアリングの切り方で
車が自在に向きを変える
その違いがある。
ところが面白いことに365の次にモデルチェンジを受けた512BB
これは全長を12センチ伸ばし、エンジンの特性もグランドツアラーに降ったモデル
デザインは似てはいるが、「走り」は全く別物になっていた。
ステアリングのギヤーレシオが変わったのと全長が延びたせいか
365と比べてコーナリングのシャープさが無くなった。
エンジン特性も排気量を 4300ccから5000ccへと大幅に拡大したが
コンプレッションを下げトルクカーブをフラットな特性にしたため
エンジンの加減速にメリハリが無く、大人しいイメージに変わった
インジェクションではそれが更に加速する
こう書いてくると、365が一番良いじゃん
となるが、365にも欠点もある。
この車は発表した1973年から1975年の生産台数僅か385台の中で
なんと5回もマイナーチェンジを行っているのだ。
大きな所ではミッションの変更
デリバリー当初はポルシェシンクロを使った
シートもリクライニングの無い一体成形
レザーと、オプションで麻のずたぶくろのような生地を使ったのもあった。
直ぐにミッションは変更され、ワーナータイプというショートストロークの物に
変わった、
理由はポルシェシンクロはストロークが長く、顧客から不満が出たためと言われる
シートもリクライニング機構を持つ物に変更される
ダッシュボードもバックスキンからレザーに変更された
見えないところではミッションのギヤー比が頻繁に変更された。
なので我々プロの中では365BBは、前期、中期、後期 と
3つのモデルが有ると認識している
あれだけ神経質に開発するフェラーリにしては非常に珍しいケースだ。
裏を返せば「完全な完成型」に成る前にランボルとの競争意識で
発売しなければならない、その「焦り」があったように思う
先ほど述べたようにこの365BBはスポーツカーとして
非常に良く出来た面白い車
それは「ディトナ」の次のモデルとして けして負けないくらいの
パフォーマンスを出す事を義務つけられた
フェラーリ社が威信をかけて開発したモデルだ。
けれど時代の背景には1970年からの業界の変遷や技術の革新進歩という
大きな流れが有ったことを認識しなければならない。
その結果
「365BBは個体差が非常に大きい」
これが現実として現在に至る
その意味は素人が気安く手を出すと痛いしっぺ返しを食らう
それがプロの私の忠告だ。

今回仕入れた365は走行距離も少なく(55000キロ)
オリジナルが保たれて本来の365BBの良さが味わえる個体だった。
興味ある人は見に来てくれ。

365BB 2024 apl-1
365BB 2024 apl-3
365BB 2024 apl-2

2024年4月2日



プロフィール

CASTEL AUTO

Author:CASTEL AUTO
「子供の頃から純粋に車が大好きだった」

そんな無邪気な少年は自然の成り行きで
1974年、伝説のシーサイドモーターに入社。
49年経った現在も車に対する愛情と情熱は冷めやらぬまま
今日もひたむきに走り続けている。

キャステルオート
鞍 和彦

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