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カウンタック クワトロバルブ

皆さんおはようございます。

今日はカウンタックシリーズでも人気が高い、クワトロバルブの紹介です。
ウエブの広告を見ても、最終モデルとなるアニバーサリーは数多く出ていますが
クワトロはほんの数台です。
それだけ手放す人が少ないのが理由でしょう。
私は初代のLP400からずっと新車として400S,5000S、
そしてこのクワトロと販売してきた実績があります。

スポーツカーであり、しかもあのスタイルですから乗ったことの無い人からは
期待が大きい事でしょう。
どれだけのパワー、つまり加速感や、エンジンのキレなど、
ところが残念なことに、ミウラであれほどキレの良いエンジンを作ったにもかかわらず、
ランボルギーニは当時極度の財政難、それを理由にした能力のあるスタッフの流出などで、
ミウラを超えるエンジンの開発、チューニングを行うことは出来ませんでした。

当時シーサイドにいた私が、LP400の日本上陸1号車の運転を任されたとき、
期待と、興奮でちびりそうになったのは言うまでもありません。
なにしろ日本にこの1台だけ、私の給料が10万円に満たないときに
この車は1850万円の定価をつけていました。
物価が3分の1として、今の金銭感覚で言えば5500万くらいでしょうか。

それでも今現在、1億のエンツオを見るよりも希少であったわけです。
今ではありとあらゆる自動車メーカーがスーパースポーツカーを競って世に出す時代、
エンツオでさえも突出して見新しくはありません。
しかし、1975年の頃、カウンタックは跳びぬけて斬新で物凄くインパクトを持った車でした。

ところがその期待に反して、初めて動かしたLP400の遅い事、、、
首都高速の横羽線でしたので、大体の流れは60キロくらい、
そこから空いたところを見計らってアクセルを思いきって踏んでみたのですが
グォーという重いエンジン音を出すだけで俊敏な加速なんて全然無いという感じです。

なにかの間違いかと思い、何度か横浜に着くまでに試してみましたが
結果は同じでした。
その後、2号車、3号車と新車が到着する度に私は走らせましたが
どれも印象に違いはありませんでした。

エンジンを工学的に言うと、まずフライホイールが重い、
クランクシャフト、コンロッドなどの動態バランスが悪い、
横置きにしたウエーバーとのマッチングが悪い、
そんな感じでした。

ランボルはミウラを作る前にも12気筒、キャブを横置きに配置した
エスパーダ、ヤラマなども作っていますが、これらのエンジンも
4000ccもあるわりには重くて、キレが悪いエンジンです。
つまりLP400もそれに近いということでした。

多くのファンの期待を裏切ったことにきずいたランボルは、
まずは、外観のリメイクでひとます時間を稼ごうとします。
そう、例のオーバーフェンダーにワイドなホイールです。
おまけはでかいウイングも附けました。

しかし、ウイングを着けたら車が早くなるわけもなく、
むしろワイドなホイールに着けた、ワイドなタイヤのせいで
転がり抵抗が増えるというマイナスの面が目立ちました。
LP400S の時。
そこで苦肉の策で排気量を増やすという安易な方法を取り、
LP5000Sを出しました。
勿論、私もこれにも乗りましたが、4000ccよりも多少はましかな
くらいの感じでした。

そこでついに腹をくくったメーカーは根本的な改良に乗り出します。
キャブをそれまでのサイドからダウンドラフトに変更し、(ミウラと同じ)
バルブも2バルブから4バルブにしました。
この結果、エンジンはかなりパワーも出て、ちから強いフィールも出ました。
但し、エンジンのキレ、つまりアクセルのオン、オフの時のレスポンスは
前のまま、これは残念なところですが。

さて、今日ご紹介するのはそのクワトロバルブです。
ドイツで新車で降ろし、25,000キロの走行のみ、
メンテナンスもよく、コンデションはかなりの状態でしょう。
日本に運び、予備検査まで着けて 車両価格 2100万円
いかがでしょうか?

前オーナーはワールドチャンプも取った、F1ドライバーとのこと。

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プロフィール

CASTEL AUTO

Author:CASTEL AUTO
「子供の頃から純粋に車が大好きだった」

そんな無邪気な少年は自然の成り行きで
1974年、伝説のシーサイドモーターに入社。
49年経った現在も車に対する愛情と情熱は冷めやらぬまま
今日もひたむきに走り続けている。

キャステルオート
鞍 和彦

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