音楽の話。

私は学生の頃、といっても遠い昔35年も前の頃だが、
フォークバンドを作って歌を歌っていた。
その前にはベンチャーズにあこがれてエレキギターを買い
友達とバンドを組んで彼の自宅で下手な練習をしたが、
たちまち近所から苦情が来てお終いになった。
まだレンタルスタジオなどあまり無かったし、そもそもお金もなかったしね。

その点フォークギターなら音もそんなに大きくないし、なによりギターさえあれば
場所は何処でも歌える。
始めの頃は、ラブソングみたいのを歌っていたが、そのうち世の中が
騒がしくなり、ベトナム戦争反対やら、産学共同路線粉砕やら、いわゆる反戦歌
あるいは社会を批判するような歌を歌い始めた。(1960年の後半ころ)
あの東京大学の象徴である安田講堂が学生運動家に占拠され機動隊と対峙したのもその頃だ。

今では信じられない事だが、新宿の東西を結ぶ地下通路、そこに数人の若者が
ギターを抱えて反戦ソングを歌いだすと、たちまち会社帰りのサラリーマンや
OL(古いね)はその周りに集まり歌詞の書いたチラシをもらって
一緒に歌いだすという異様な光景だった。
多いときは何百人もが集まり、警官が出てくることも毎回だった。

警官は地下通路は通るためのもので、集会を開く場ではない
直ぐに解散してください、と。

私はその光景を見て、俺も何かしなければと考え
新宿では先を越されているので、池袋がよいだろうと
近くの立教大学の連中と連絡を取り、池袋駅の同じような
地下通路で3~4人でギターをかき鳴らして歌うと、新宿と同じように
人の輪が集まりだした。
正直に言うと、その時それほど歌うことで何がどう変わるんだ?
という気持ちの方が強かったのだが、
みるみる人の輪が増えるにつれ、人は誰でも表現の、あるいは自分の意見を
ぶつける場を求めているんだな、という事が判った。

ギターを弾いている髪の毛の長い我々はただの反戦、反国家の象徴で
主役は勿論一般大衆であるとすぐに気付いたが、
始めの頃はなんか自分が時代をリードしている主役なのかと誤解もした。

そんなわけで今でもアコーステックのギターは持っている、
普段は押入れの奥に埃をかぶっているが、たまに気が向くと
絃を替えたりして弾いている。

ところで最近の歌で、ギター一本で歌えるような曲が
えらく少なくない?
今風のデジタルな曲作りが影響しているんだろうが、
やはり曲の基本は綺麗なメロディー、美しい旋律だよね。

アナログ世代の私には最近の流行歌は聞く気にもなれない、
大体、歌って一人で歌って何ぼじゃないか?
そんな聞かせてくれる歌手が少なくなったよね。
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