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Ferrari 330GTC

皆さん おはようございます。
昨日は商用で小田原におりました。
小さな城下町という風情ですが、伊豆半島の玄関口としてまた、箱根の入り口として
今でも交通の要所です。

当社は皆さんご存知のようにビンテージのフェラーリ、ランボルギーニを専門にしておりますが
特にフェラーリは歴史が古く、1950年代から多数の競技用車を含む後世に名を残す車を
製作してきました。
現在、日本にはそのあたりの1970年代以前のフェラーリはかなり数が減少しています。
その理由はメンテナンスを頼める工場の不足や、海外での評価が上がったため
売却してしまおうというオーナーが増えた、そのあたりです。

海外、特にアメリカでは日常的に行われている、ビンテージカーのコンクールや
それぞれのメーカーごとのクラブイベントも日本ではなかなか定着しません。
私も時々それらのイベントに顔を出しますが、なんかお互いによそよそしい雰囲気で
あまり好きにはなれません。
その最大の理由は我々日本人の島国根性、つまり自分の狭い範囲での友人知人は
大事にするが、その他の知らない人からの接触、交流は避けようとする、
それが日本という狭い国の 村意識 です。

その点、移民から始まったアメリカは、基本がオープンマインドです。
眼に見えない部分はあるにしろ、人種も超えて和合しようとします。
オバマ大統領がその象徴です。

ですので日本では、よほどのカリスマ性のある人物がリーダーにならないかぎり
いつのまにか萎んでしまうということになります。

明日は選挙の投票日ですが、残念ながら見飽きた顔ばかりで
今の政治家には積極的に後押しをしようと思えるような輩はおりません。

日本にもオバマ大統領のようなカリスマ性のある政治家は出てこないのか
と思います。
まあ、構造的に無理だと思いますが。

さて、本業の解説です。
冒頭に 330GTCと書きましたが、この車は1960年代の名車です。
1966年から68年まで3年間で600台が作られました。
私もシーサイドの時から何回もこの車に乗る機会を得て、
自分自身も5台くらいを販売しました。
一番のセールスポイントは、ピニンファリーナのデザインした
本当に無駄のない、エレガントかつシャープなデザインです。
この頃のピニンファリナの特徴である、フロントグリルのデザインも
そうですが、サイドの流れるようなデザインはこの車の最大の美点です。
エンジンは伝統のコロンボデザインのV型12気筒、330ccかける12で4000ccの
排気量です。

330GTC 2011-aug1

330GTC 2011-aug2
330GTC 2011-aug3
330GTC 2011-aug5

330GTC 2011-aug7
330GTC 2011-aug6
330GTC 2011-aug9
330GTC 2011-aug8
330GTC 2011-aug11
330GTC 2011-aug10

ただ、その性格はけして荒々しくは無く、むしろマイルドです。
走らせると、上品な優雅なドライブを味わわせてくれます。
コーナーを攻めてタイヤを鳴らすような走りは向きません。
ステアリングもそれに応じて、それほどシャープな切れ味ではなく
むしろおっとりとした、感じです。

これがその次作である、365GTB/4 Daytona になると
それが一変して、エンジン、足回り、ステアリング など
一挙にハードになるのだから、当時のフェラーリの技術者は
よほどの車作りに対する、自信、かつ技術を持っていたのでしょう。
またそのような車作りを許したエンッオもたいした人物です。

なにしろ、330GTCもパワーステアリングは無く、ハンドルを切るのが
結構な力を要しましたが、ディトナはもっと半端ではなく、
駐車の際に必要なすえぎりでは、腕に力のある男でもよほどの気合を込めなければ
びくともしないくらいです。(大袈裟ではなく)
ただ、その思い切りの良さが受けて(真のスポーツカー、マッチョな性格という特性)
DAYTONA は北米を中心に圧倒的な人気を得ました。
次回ではそのDAYTONA の事を書いてみたいと思います。

プロフィール

CASTEL AUTO

Author:CASTEL AUTO
「子供の頃から純粋に車が大好きだった」

そんな無邪気な少年は自然の成り行きで
1974年、伝説のシーサイドモーターに入社。
49年経った現在も車に対する愛情と情熱は冷めやらぬまま
今日もひたむきに走り続けている。

キャステルオート
鞍 和彦

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