悲しい現実

皆さん おはようございます。

私もこの商売を長くやっているので、当然古くからのお客様も多数おります。
昨日はその中の一人の方からお電話を頂きました。

その方は私が20年くらい前に512BBを売ったお客様で、私より16歳上です。
とうことは、現在77歳。

その方はその後 275GTBなど乗り継ぎかなりのフェラリスタでした。
ここ10年位ご無沙汰していましたので、久しぶりにお電話を頂き
その変わらない元気な声に、私もとてもうれしく思いました。

用件は人生もそろそろ最後に近づいてきたので、思い残すことが無いように
好きな車を買いたい、そう仰いました。

その車とは?と私が聞くと
ベントレイの新しいモデル。

ただ新車は予算が無いから4~5年落ちの程度の良いものを
探してくれとのリクエストでした。

そこで私も張り切って探すと、東京の車屋にぴったりのものが
ありました。

新車同様、走行1万2千キロ
値段は 1360万円です。

私は早速、現車を見に行って写真を撮り、その場でその方に電話を入れ
「完璧な車です、喜んでいただけると思います。」
と言いました。

そうか、では写真を送って下さい、楽しみにしています、、、、

その帰り道、見知らぬ電話番号が私の携帯に入りました。
応答すると、実は私は先ほど車の件で連絡頂いた親父の息子です、、、

いやな予感がしました。
本人がよくても奥さんが反対する、そんなケースはよくあります。
今回はその息子版かと、、、

曰く、オヤジはもう歳で運転は出来ない、(本人はタクシー上りの運転手を雇うと言っておりました)
ガレージもない、おふくろが絶対に反対する、、、などなど
だから悪いけど、オヤジには勧めないでくれというわけです。

どうやら一番の問題のお金は大丈夫のようでした。

私はこう答えました。

貴方の親父を心配? する気持ちは判ります。
でもこうやって本人から電話をもらい、しかも昔の話ですが面識もある
ですので、断るのなら本人からにしてください、と。

そうしたら、息子曰く
実はオヤジは軽度のアルツハイマーで、正しい判断が出来ないと。

自分が運転するわけでなく、運転手をつけると言っているのだから
アルツでもワルツでも好いだろうと、よっぽど言ってやろうかと思いましたが、、、

私は今日、これからベントレィの写真を”親展”で送ります。

今回思ったことは、諸事情があるにせよ、
息子が親を思う気持ちです。

そのオヤジが経営してきた会社は殆どその方が一人で興し、
基盤も固めてきました。
ということは、息子は今の立場がどうにせよ、オヤジにおんぶされてきたわけでしょう。

であれば、オヤジの趣味の車、その最後であろう夢を叶えてやるのが親孝行というものだろうと。

先週日本に来た、フランス人の兄弟、
彼らが買っていった 2000GTは親父の10月の70歳のバースディプレゼントにすると
しかも秘密のプレゼントにしたいと、
その気持ちに私は心打たれました。

それと比べたら今回は真逆でしょう。
だから私は寂しく感じました。

老いては子に従え という格言があります。

でも私は 老いても親に従えと言いたい、
「老いたる馬は道をわすれず」とも言います。

つまり経験に勝るものは無いということです。
皆さんもよい経験を積んで下さい。
人生は矢の如しです。
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