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Miura レストア記録 最終回

皆さん おはようございます。

8月は毎年の事ですが、暑くて商売になりません。
当社のメカたちは暑い中、良く頑張っていますが、私は開店休業状態です。

私もこの仕事を選んで今年で39年、来年はまさかの40周年です。

1974年にシーサイドモーターに入社したころは、勿論メチャ車が好きでしたが
相手は、世界でも最高級のスポーツカー、
ということは、例えば日本の物とも比べても、桁が違う値段の高い商品でした。

1976年にシーサイドが日本初、輸入販売した カウンタックLP400
この販売価格は確か、1800万円。
物価が今の3分の1でしたから、現在の貨幣価値で言えば5000万円以上。

そうそう易々と仕入れも販売も出来るものではありません。

しかも現在は、エンツォなど1億以上の車がさほど珍しくはありませんが、
当時は、その手の高額車両が、殆ど無かったのです。

当時シーサイドモーターは1階に立派なショールームを構え、
その中に5~6台のイタリア車を展示していました。

おそらく普通の人からすれば、
ドアを開けて入るのには、相当の勇気が必要だったでしょう。

勿論、お客様には、当時飛ぶ鳥を落とすくらいの勢いのあった、
ゴルフのジャンボ尾崎さんとか、

原宿の明治通りと表参道の角の超1当地の地主であった、
安田銀二さんとか(LP400の1号車のオーナー)

そうそうたるメンバーがいました。

ただ、今思えばある程度の数の顧客は集まるが、
それ以上、全体の枠を広げるのはかなり難しい事でした。

理由はその当時の集客は顧客からの紹介か、
カーグラフィック等の車雑誌に広告を出すかその二つしか無かったからです。

私が常々、車屋とはスモールビジネスに徹するべき と言うのも
経費と利益のバランスを取るのが非常に難しい、それを長年、身に染みてきたからです。

車屋の経費で 何が一番かかるのか?

それは展示の仕方です。
つまりショールームのこと。

東京で言えば、目黒通り、環状8号線、など環線通りにでかいショールームを
構えれば、それは目立つでしょう。

ただ、莫大な経費がかかります。
青山近辺など、私に言わせれば論外です。

あのシーサイドモーターも調子に乗って10階建ての でかいビルを建てなければ
今でも存在し、たぶん私が社長を継いでいたでしょう。

シーサイドモーターは社長の 松沢己晴、兄貴の会長 美次、この二人の
引率で会社を大きくしました。

ただ、残念ながら二人とも優れた経営感覚、先を読む力などが無かったため
風が吹いている時は前に進むことが出来るヨットも、
無風の時の事まで考えてはいなかったのです。

おまけにビル建設中に中東の戦争がきっかけで、
オイルショックと言う建築資材の高騰に見舞われ、それが足を引っ張り
6階から上に建てた分譲マンションも思うように売れず
わずかビルを建てた6年後に倒産してしまったわけです。

今は二人とも現世にはおりません。

幸いというか私はシーサイドのみならず、
東京のオートロマン、インターナショナル通商、アートガレージなどなど
多数の名だたる車屋が栄華を誇りながら潰れていくのを
この目で見て学びました。

それで得た教訓が先ほどの スモールビジネスに徹する という言葉です。

現在、当社には5名のスタッフが在籍しています。全員メカニックです。

私にはこれ以上は必要ありません、というか無理です。

まず、自分の仕事の力量、世間からの評価、それで得られる利益、
それらを慎重に見極め、運営していかなければ会社は簡単に潰れます。

お蔭さまでキャステルも全国区の知名度になり、愛好家からは広く知られております。

私からすればそれで充分です。

当社のコンプリートに作成したディノなり、ミウラにはキャステルのアルミの
コーションプレートを着けます。

その数、今まで30台くらい。

それを私の元気なうちに70~80台くらいに増やしたい、
それが私の願いです。

さて、ミウラの話の続きです。
まず下の画像を見てください。
なんでレストアした車の内装をばらしているの?

勿論、場所は当社の工場です。

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理由は電気の配線が出鱈目だったから。

ミウラは殆どのスイッチがオーバーヘッドコンソールに着きますが
各メーター類にも沢山の配線が通ります。

それらの配線が間違っていたら?
ショートして火災の原因にもなります。

車が横浜の港に到着し、私がまず行うのが各スイッチの作動の点検です。
後は、ガソリンの漏れなど。

残念ながら、ボビレフさんのところの作業は点数で言えば70点以下の物でした。

それをキャステルで100点にして納車するのは言うまでもありません。

2012 02 08_5161

当社がこれほど小さい会社にも係わらず、高い評価を頂いているのは
100%の仕事を目指す、その姿勢だと思います。

プロフィール

CASTEL AUTO

Author:CASTEL AUTO
「子供の頃から純粋に車が大好きだった」

そんな無邪気な少年は自然の成り行きで1974年伝説のシーサイドモーターに入社。
46年経った現在も車に対する愛情と情熱は冷めやらぬまま
今日もひたむきに走り続けている。

キャステルオート
鞍 和彦

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