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フェラーリ 365GT/4 て知ってる?

皆さん おはようございます。

昨日は大阪に出張し、あるオーナーの方の フェラーリ365GT4を
見せて頂きました。
20年も前にレストアしたとは思えないほど状態がよく、
この車が新車で生まれた 1975年頃を彷彿させるくらいの良い個体でした。

しかも驚いたのはエンジンルームに貼られたSSSAのアルミ製のプレート
つまりこの個体は1975年当時新車か、あるいはそれに近い状態で横浜に入り
シーサイドモーターで販売された車だったのです。

1975年と言えば私がシーサイドに入社して2年目、
ようやく念願の営業職に就くことが出来、張り切っていた頃です。

当時、私の記憶ではこのGT4は4台くらい新車で輸入され私もそのうちの2台ほど
販売しました。

デザインはそれまでのアールを強調したものとは一線を期し、
ピニンファリーナの作らしく、シャープな面を持ちながら
非常にエレガントなデザインで、大人のGTカーというイメージでした。

確か販売価格は、1000万円ほど、今の貨幣価値で言えば3000万くらいです。
ですのでおいそれと数は売れなかったわけです。

その後、このシリーズは 400、400インジェクション 最後に412と
実に17年間もの長きに渡り、デザインの基本を変えずに生産されました。
17年間同じボディと言うのはフェラーリに取り、後にも先にもありません。
それだけ、デザインの完成度が高かったということです。

ところが、その経緯を見てみると、この365の次に400、400インジエクション
そして412というモデルを出しました。
基本のエンジンには大きな変化は無かったのですが、
キャブレターをインジエクションにしたまではともかく、ミッションをマニュアルから
オートマにしたのが、大きな失敗でした。

当時、フェラーリ社にとり富裕層のお客の要望は無視の出来ない声であり
彼等のもっとイージードライブできるモデルは無いのか?
に対してオートマと言う答えを出さなければならなかったのでしょう。

ところが、それ以前、全ての生産車はマニュアルであったフェラーリにとり
オートマを自社で開発する能力は持ち合わせていなかったのか、
あるいは面倒だったのでしょう。

この400、412だけオートマにしておけば文句は無いだろうと。
丁度、時期的には512BBがインジェクションに変わり、次のテスタロッサを
出す頃です。

そこで選んだのが何故か、クライスラーの3速AT 
元々アメ車用の、それもかなり古いタイプのオートマです。
フェラーリの高性能?な12気筒エンジンに合うわけがありません。

その結果はどうだったのか。
エンジンを始動し、オートマの長いレバーをPからDに入れると
ガックンという大きなショックとともに動力が伝わります。
最近の国産車のように全然ショックも何も感じないのとはえらい違いです。

そこでおもむろに少し重いアクセルを踏んでいくと
トルコンの大きなスリップ というか滑ってるんじゃないかと思うくらういの
もっさりとした加速?が始ります。
今、加速と言う言葉を使いましたが、実際はただ動き出しただけと言う感じ。

少しスピードが出てくると、オートマは変速を始めます。
1から2速へ。
ところがこの変速がとても1000万以上もする車とは思えないしろもの。
変わる直前、ズン! というかドン! というか大きなショックが
ドライバー及び助手席に座られたレディに伝わるのです。

しかし、当時の富裕層の方々はフェラーリでオートマはこれしかないんだから
しょうがないか、、、
と諦めたのだと思います。

ちなみにフェラーリでオートマがマシになったと言うか、普通になったのは
次の456のオートマになってからのことです。

誤解を招くといけないので捕捉しますが
私は365の新車は勿論の事、400AT,412とかなりな数のこのシリーズを
販売、運転してきました。
どこかの自動車評論家のような1台、2台の評価では無い事を理解ください。

そこで話は元祖、365GT/4に戻ります。
それ以前と比べたら、モダーンなデザインのボディをもつこの車、
良さは勿論そのディトナ譲りの12気筒エンジンです。

ディトナと同じく、長いマフラーを持つこの車、
エンジンを始動し、一発アクセルにブリッピングをくれてやると
私が勧める意味が直ぐに判ります。

フォゥーンとうい軽い音とともにエンジンは4000Rpm まで吹け上がり
その気持ちのよいサウンドに、ああこれが本当のフェラーリミュージックなのか
と判ります。
つまり6個あるウエーバーキャブレターの吸気音、
ボディ下部をテールエンドまで通じる長いアンサマフラーから流れ出る
図太いサウンド。
これらが混ざり合ったのが本当のフェラーリサウンドというわけ。

殆ど同じ音を出す、フェラーリ365GTB/4 ディトナ
この車は現在 4000万以上、
それと同じエンジンサウンドが楽しめるこのGT/4 
値段は4分の一? 
これはバリューフォーマネーでは無いですか?

肝心の5速マニュアルミッションは ディトナとは違いエンジン直結のタイプ。
カチカチと小気味よく入ります。

現車は以前当社が持っていたのと同じ ガンメタ 内装は黒
2012 02 15_5210
2012 02 15_5206
2012 02 15_5202

来週には横浜へ到着します。

是非、見にお越しください。

下の画像は同型のイメージです。

365GT4 2010-may1
365GT4 2010-may2
365GT4 2010-may3
365GT4 2010-may4
365GT4 2010-may5
勿論、クーラーは純正装備 パワーステアリング付(純正で)
365GT4 2010-may6
365GT4 2010-may7

お問い合わせは フロント しのもとまで。
045-663-4660



プロフィール

CASTEL AUTO

Author:CASTEL AUTO
「子供の頃から純粋に車が大好きだった」

そんな無邪気な少年は自然の成り行きで
1974年、伝説のシーサイドモーターに入社。
49年経った現在も車に対する愛情と情熱は冷めやらぬまま
今日もひたむきに走り続けている。

キャステルオート
鞍 和彦

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