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10年の進歩とは?

皆さんおはようございます。

私がディノのレストアを始めて早くも20数年の月日が流れました。

バブルがはじけて、新たな商売の方向を模索していた1991年ごろ
その頃、相棒だった今は亡き、名メカニック”永井さん”と共に
ディノのレストアもどきを始めたのがきっかけです。

当初は単純に、エンジンの簡単なヘッドのみのオーバーホールだけ。

つまり、バルブ、バルブガイドの交換と
スラッジやカーボンが付いたバルブ、ヘッドの当たり面を丁寧に磨き
すり合わせという作業を行うわけです。

ついでに水回りのホース類とウォーターポンプのシール交換(ここからよく水が漏れる)
などを行って、ハイおしまい。

ですが、これだけでもエンジンはかなり調子良くなり
その速さと共に(時間にして10日間、ボディから降ろしてまた積むまで)
彼の評判は上がっていきました。

永井さんが私に請求してきた金額は、わずか50数万円。
欲が無かった男です。

その後、2000年には今の場所を借り、自前の工場をオープンしました。
今から14年前です。

当初は私と小林という、電気にめっぽう強いメカと二人だけ。

それから14年。
スタッフは入れ替わりが多数ありましたが、現在の5人体制になって落ち着いて
また、私の満足のいく布陣になっています。

簡単に紹介すると
1、フロント しのもと 年齢は62歳
当社に来るまで自動車工具の量販店におり、業界に幅広い顔が利く。
私のかわりに一切の雑事を請け負ってくれている。

2、椎葉(しいば) 九州熊本出身
元々は塗装屋だったが、当社に来てその器用さに目をつけられ?
今では全ての内装を請け負う、仕事人になった。

3、塩本 当社最年長 64歳
昔は富士スピードウェイでサニーのレースカーを走らせていた経歴を持つ。
当時のサニーは4気筒にソレックスキャブ、
キャブレターの調整も自ら行い、その経験が今のフェラーリ、ランボの
ウェーバーキャブの調整に生かされている。
当社ではエンジン全般を受け持つ。

4、平出(ひらいで)
メカニックとしてのキャリアは長く、特に電気に強い。
当社に入社した早々、ミウラの複雑な配線を一から図面を引き直し
まとめ上げた腕を持つ。
足周りから、内装の組立配線までオールマイティなプロ。

5、古谷(ふるや)
元々はラリーカーの制作設計の会社を経営していた。
なので、作り物は大の得意。
当社独自開発の、完全内蔵型クーラーの制作は彼のキャリア無しでは
不可能だった。

この5人がいて、キャステルの仕事が成り立つ。
私は仕入れ、販売だけ。
とは言っても、私の販売した車の利益でこの会社が回っているのも事実。

ですので当社のお客様に購入して頂いているおかげで
私を含めた6人の男たち、その家族が暮らしていけている訳であります。
心より深く感謝です。

私が定期的に送る、おかきの詰め合わせや、靴下、タオルなどは
本当に微々たる気持ち。
本来はもっと感謝の気持ちを伝えなければと思っております。

さて、そんな話が出たので
当社の2003年の作品をご覧に入れます。

2003年といえば今から11年前。
そのころは既に10数台以上の総合的なレストアの経験を積み
いわゆる第2世代のキャリアに差し掛かったころです。

とはいえ今と比べると
まだまだ幼稚な部分もあり、詰めが甘かったところもあります。
画像では判りにくいですが。
ではご覧下さい。

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このナビを付けるためにわざわざ長いL型のダッシュを切って加工した。
今思うと、あんまり良くないね。
fujita-osaka 0011

このディノはL型。
大阪のお客様のリクエストで作りました。
どこかで見た車だな、と思った貴方、
マニアですね。
そう、この車は現在東京の都心の一等地に店を構える車屋の
ショールームに収まっています。
10数年の時を経て、ちょっとくたびれた感じには見えますが、、、
私にとっては嫁いだ娘のようなものです。

「たまには家に帰ってきて、お父さんに顔を見せなさい」
そんな気持ちです。そうすればお化粧もしてやるよと。
 

プロフィール

CASTEL AUTO

Author:CASTEL AUTO
「子供の頃から純粋に車が大好きだった」

そんな無邪気な少年は自然の成り行きで
1974年、伝説のシーサイドモーターに入社。
49年経った現在も車に対する愛情と情熱は冷めやらぬまま
今日もひたむきに走り続けている。

キャステルオート
鞍 和彦

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