皆さん、おはようございます。
昨日はお客様のリクエストで大阪にモンディアルT を買いに行きました。
帰りは勿論自走です。
520キロを何度もPAでおしっこをしたいがために停車し(前立腺肥大のため)
約6時間で戻りました。
京都を過ぎてから伊勢湾岸道路を使い、豊田の先から第二東名を走ると
今までの東名、名神で行くのとは格段に走り易く、平均速度も上がります。
一番驚いたのは静岡に入ってから富士山が真正面に現れ、その雄大な眺めは
世界遺産にふさわしいと改めて思いました。
このモンディアルは今まで何台も販売してきましたが
とても乗りやすい車です。
しかも値段が安い。
昨今のビンテージの高止まりの相場もこれを見習えと言いたいほどです。
最終モデルのTで 大体400万。
検討する価値は十分にあります。

さて今日は前回の続きの52BBインジェクションのお話です。
私がブローカーで細々と食いつないでいるとき
数人の元シーサイドのお客さまが私を支えてくださりました。
その頃のフェラーリの最上級車がこの512BB。
つまりこのBBを買うということは、今で言うF12とかその他の最上級フェラーリを
購入するのと同じ意味がありました。
販売価格も2000万円
1982年の2000万は今の時代の4000万以上の貨幣価値です。
私は勿論BBシリーズは 1号車の365BBからその改良版512BBキャブまで
新車、中古車合わせて20台以上の経験がありましたから
その比較については誰よりも判ります。
その視点で始めて触れて走ったBBインジェクションは
私には豪華なGTカーに映りました。
その前の512キャブと比べて、エンジンのトルク感が物凄くスムーズに感じられ、
言葉で言うなら非常に滑らかな加速感。
よくイギリスのジャガーの高級モデルの12気筒シリーズ、
当時で言う、バンデンプラス、などのエンジンのフィールが
ドイツ車のベンツと比べて物凄くなめらかで、まるで絹のようだ
と言われましたが、それと似ていました。
その半面、キャブレターの豪快な加速感が なりを潜めたのも事実でした。
つまりフェラーリは、12気筒モデルは
看板のモデルと捉え、軽量小型のスポーツモデルは8気筒に特化する
そういう政策であったわけです。
その頃の8気筒といえば? 308シリーズ。
12気筒は 1985年にテスタロッサに受け継がれ、
8気筒は 308の最終版として328に引き継がれたのは
皆さんご存知の通りです。
テスタロッサは?
これも私は日本の1号車にも出会え、ステアリングを握る機会を
与えられました。
おおよそ30台上のテスタの新車も販売しました。
理由は1980年の後半になると例のバブルのブームが日本を襲ったからです。
その話はまた次の機会で。
今日の結論です。
512BB インジェクションは
1、旦那仕様の高級スポーツカーの位置づけ。
2、峠を攻める車ではない。
3、インジェクションを採用したおかげか、エンジンの始動が良く
調整がほぼ不要になった。
そういう車です。


