皆さん、おはようございます。
今日も暑い日が続きますが、今月は半ばからアメリカに出るので
その前に終わらせておかなければ ならない仕事がけっこうあります。
その一つが ミウラの納車です。またディトナもです。
そのためにこの2,3日 集中してテストドライブを行いました。
毎日、100キロ。
400~500キロが目標です。
涼しい季節なら特に問題はありませんが、毎日33度と猛暑が続く中で
ミウラを走らせるのは結構大変な仕事です。
勿論、首には水で濡らしたタオルを巻き、冷却のスプレーを
手首にかけ、万全な体制で臨みますが、体力を消耗します。
昨日は昼過ぎにミウラのテストを終えたので、
間をおかずにディトナの試運転も行いました。
日本広しといえど、一日でミウラとディトナと2台同時に試運転する
車屋も無いと思います。
そこで昨日の感想。
勿論、私は日本で最高の台数のミウラ、ディトナを走らせてきた男。
それぞれ、約40台は下らない数でしょう。
ですので、両方の車の個性は知り尽くしていると。
そんな私でも同じ日に両方の車を走らせたのは久しぶり。
しかも両方、極上のレベル。
そこで得た私の感想は?
1、エンジンのパフォーマンス
ミウラ
もう言うことは無い、最高のパフォーマンス。
勿論どのミウラでもというわけではない、
当社基準のフルのエンジンオーバーホールを行った場合のみ。
特に重要なのが、ピストン、コンロッド、クランクなどの
精密なバランス取り。
これをやるのとやらないのとでは、結果的にエンジンのトルク、バランス
これが全然違う。
40台以上のミウラを走らせてきた、マイスターの私が言う言葉を信じてくれ。
最近では同じく、国内で部品全部ばらばらから組立てた
赤いミウラがそれ。 最高のエンジンだった。(HPの動画を参照)
今回のエンジンはややトルク重視だが、それでも加速感は最高。
この音をトンネルで聞いたら、458などの安っぽいマフラーだけのサウンドは
聞く気になれない。
世界最高の音と断言する。






この車はP400を 全面S仕様に改装。 違いが解る?

この白いメーターはノンスタンダード
お客の希望で。


ディトナ
直ぐに乗り換えて、あれと?思ったのは
ディトナってこんなに静かだったけ?
幸い? 今回の車はクーラーがバッチリ効いたため
窓を閉めて走ると、エンジンの音が殆ど屋内に入ってこない。
少し聞こえるサウンドも、ミウラのそれと比べると
ミウラがボリュームが10として、ディトナは3くらい。
しかも音質がフェラーリならでは なのだが、非常に澄んだ音。
つまりノイズが全くない。
なので、簡単に言うと迫力が無い。
仕方ない?から シフトダウンして5000回転以上にエンジンを回していくと
やっとそれらしい音がで始める。
勿論、エンジンの回り方は非常にスムースで良い加速なのだが
逆にそれが迫力に欠ける印象になる。


余談だが、私はディトナ以前の250SWB (現在数億もする) 275GTBも数多く
など、金額では億以上のフェラーリにも沢山乗ってきた。
でもそれらが走らせて私を唸らすだけのパフォーマンスがあったか?
答えはNOだ。
例えば、人気絶頂の275GTB
エンジンかけて、街に出て加速をする。
こんなもんかで終わり。
一言で言うと遅い。エンジンが重い。
むしろ3リッターの 250ルッソのほうがエンジンは軽かった。
ちなみに、275は最終が4カムになるのだが、
これまた重い。
まだシングルカムの方がましという感じ。
だから、スポーツカーはイメージで決めてはいけない。
本当に真実を知る者からの助言が大事だということだ。
続く。