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初めてシリーズ エスパーダの巻

皆さんおはようございます。
ここのところ、私の意見が続いたので本業に戻ります。
今日はランボルギーニの1970年代のフラッグシップであった
エスパーダの巻です。
このエスパーダとは刀剣のことで、この車のリヤーフェンダーのESPADAと書かれた
レタリングを見ると、剣を象っているのが解ります。

シーサイドがディーラー権を取得する前はポルシェのミツワモータースがランボルの
代理店でした。
そこで1台か2台入れています。
台数が少ないのは勿論当時としては、超高級車であったからです。

私が1974年にシーサイドに入社し、初めてみたのは仮営業所の倉庫の
中でした。
薄暗い倉庫の中にエスパダはまるでクジラのような長いボディを晒していました。
好奇心旺盛な私はそっとドアーノブを引いてみました。
少し長いドアーは簡単に開き、開けると本革の匂いが立ち込めています。
勿論、フロントからリヤーシートに至るまで全て本革です。
まだ新米だった私は周りに誰もいないのを確かめて
恐る恐るシートに座ってみました。

車好きならその時の私の気持ちが解ると思います。
まず興味のある車を目の前にして、何がしたいか?
運転席、ドライバーズシートに座りたい、その感情です。
つまり其処に座るということは、大げさに言えばその車の
「胎内」に入ることと同じ。
つまり 「支配者」 の座です。
目の前のステアリングを操作すれば車は向きを変えるし
アクセルを踏めば心臓であるエンジンは鼓動を早める
その全てを手に入れる場がこのシートです。

なので私は会社を訪れてくださる方に大概運転席に座ってみる事を勧めます。
其処に座ることで外からでは解らないその車の内面、本質が感じられるからです。

普段何気なく座る座るこのシートも、一番最初は少し緊張したはずです。
それが例えファミリーセダンでも。
どこをどう触ればヘッドライトが点くのかとか、ステアリングは軽いのか
重いのかとか、アクセルをどれだけ踏めがどんな加速をするのかとか、、、

ましてや、目の前の車が超ド級の高級車であったり、超高性能と言われている
スポーツカーであればそのドキドキ感は尋常ではありません。

話は戻ります。
そっと滑り込んだエスパーダのシートは視界が低く、サポートも
特にスポーツカーらしくはありませんでした。
座って前方を眺めると、かなり大きいコクピット、つまりメーターカウルが
見えます。
停止した状態で何処を触るのがセオリーか?
勿論マニュアルの場合です。
まず、クラッチを左足で踏みこんで見ます。
重いか?軽いか?
次はシフトレバーを軽く1速から2速に入れてみます。
その入り具合、重さを確かめるのです。
面白いことに、この感覚は同じフェラーリ同士でも、それぞれ違い、
ましてやメーカーが違えば全然異なります。
昔、よく言われたのがポルシェのギヤーシフトです。
まるで蜜の入った壺を掻き回すがごとくだ、と。
それだけ、ヌメっとしていたわけです。
それが当時の車の個性です。
今の車のパドルシフトにはそんな個性はありません。

比べてフェラーリはもっと直感的です。
この話は次の機会に詳しく解説します。
ひるがえってこのエスパーダ。
直立した少し長めのシフトレバーはストロークが多めの感じでした。
割と軽く入ります。
まだ一度も運転したことが無いこの高級車を目の前にして
私は思うままにこの車をドライブしたらどれだけ楽しいか、などと夢想するのでした。

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実際のドライブした感想は明日お送りします。
今週末の 軽井沢で行われる アウトストリケのラリーミーティングに
久しぶりに参加します。 車は在庫車のディノLタイプです。

プロフィール

CASTEL AUTO

Author:CASTEL AUTO
「子供の頃から純粋に車が大好きだった」

そんな無邪気な少年は自然の成り行きで
1974年、伝説のシーサイドモーターに入社。
49年経った現在も車に対する愛情と情熱は冷めやらぬまま
今日もひたむきに走り続けている。

キャステルオート
鞍 和彦

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