皆さん おはようございます。
最近のフェラーリは時代に合わせるかの如く、
どんどんデジタル化、
電気自動車化が進んでいます。
まるでキャブレターは歴史遺産の如く。
私はこの仕事を43年間やって来て、
フェラーリ社の変遷をずっと見て来ました。
私が仕事を始めた1974年は、
246GTディノが微かに新車を生産していた。
365BBの初期型を生産し始めた。
308GT/4の初期型が生産を始めた。
勿論すべてがキャブレターです。
その後ディノの後継車として、1976年に308GTBが発表され
8シリンダーがスモールフェラーリの定番となりました。
私がシーサイドに勤めていた頃、
まだ正式なフェラーリのディーラーは日本に存在せず
コーンズがようやく名乗りをあげたのが1978年になってからの事。
なので、1977年に発売された308GTBは、
シーサイドで大量に中古車の名目で、実際は新車を多数輸入しました。
一旦現地で登録しないと、国外に出せなかったのが理由です。
最初に来た308はファイバーグラスのボディシェル
フェラーリにとって初めての試みでした。
ロータスなんかはとっくにやってたけどね。
狙いは軽量化
けれどその生産性の悪さに直ぐに気がついて、
翌年の1978年からはスチールボディに変更しました。
重くなった分、性能は変わった?
私はこれを20数台新車で当時売りましたが、
別にファイバーだから速くもないし、変わんねーなというのが印象
その後中古も含めて50台は私が販売しましたが
一言で感想を言えば
「個性が無いつまらない車」
デザインは別にして。
どこがつまらない?
パフォーマンスです。
同時期に販売していた同じエンジンを載せたの308GT4、こいつは走りは良かった。
GTBと比べて。
なんで違うのか?
ミッションの各ギヤー比率、ファィナルが低いセットだった。
なので、GT/4は出だしの加速が良い、シフトもレバーの長さが短く
小気味よくきまる。
比べてGTBは何故かシフトレバーが長く、もっさりとしたフィール
デフのファイナルが高いせいか出だしの加速が鈍く、
信号で止まるたび、隣の国産のスポーツモデルに負ける
それが当時の308。
その後、国際的な排気ガス規制がひかれ、コーンズで輸入した
アメリカ仕様と同じエンジンを積んで前後に不細工なバンパーをつけた
「日本仕様」は最低最悪な車でした。
お亡くなりになった、徳大寺さんが隣のカローラに負ける という名言を残したほど。
さて、その後この8気筒モデルは、
308クワトロ(4バルブの意味)
328GTB
348GTB
と移り替わりました。
そして最後の308からのデザインを受け継ぐのが今回の355
私的には好きなデザインです。










次によく受ける質問、
この355で初めてフェラーリはセミオートマと言える、
F1マチックを導入しました。
今では新型フェラーリは全てその進化型。
残念ながらマニュアルは存在しません。
なので355の場合、その出来が問われます。
結論から言うと、今の現行からすると20年も前のシステム
なので、古さはいとめない、
けれど「悪くは無い」
マニュアルの「達人」の私から見てまぁいいんじゃない
重いクラッチ踏むことはないし、、、
マニュアルは素人には結構難しいんとちゃう?など。
そう言う通り今回在庫したのはF1の方。
論より証拠、是非横浜に来て試乗してみて下さい。
これは乗らなきゃ分からないよ。