
みなさんこんにちは。
先週、イタリアで買い付けたストラトスを保税から出してきました。
この車は問い合わせは沢山頂くのですが、
残念ながら以前よりも かなり相場が上がっており、その値段を聞くと
諦める方が大半です。(大体3000万)
当社でも昨年この車のフルレストアを完了させましたが、
特別複雑に作ったわけではない、この車の相場が上がるのは
ひとえにランチャ社がラリー選手権の優勝だけを目標に作られた
その歴史にあるのでしょう。
とはいっても、時は1970年代です。
今のような電子制御などあるわけが無く、完璧なアナログの時代です。
このストラトスも、単純に腕の良いドライバーが車をコントロールする
その操作性を第一義に考え、その他の項目は殆ど無視するという
いわば走りに徹した車です。



私も昔、ストラトスを箱根に持ち込み自分の腕を試したことがありましたが
タイトなコーナーでは自分の意思よりも車のほうがよけいに曲がりたがる
という完璧なニュートラルステア、
しかもそこからのブレークポイントが掴みにくく(リヤーがスライドするタイミング)
一瞬たりとも気をぬくことが出来ない感覚でした。
比べて同じエンジンを積むディノは、ホイールベースが長く、ステアリングの
ギア比率はもっとスローで少しダルですが、その分反応は穏やかで
誰でも安全、安心にコーナリングワークを楽しめます。



ランチャチームのエースドライバー サンドロムナーリは
身長が180センチくらいで結構長身です。(たまたまランボルギーニ本社で会ったことがある)
そんな彼がヘルメットをかぶり、このストラトスを縦横無尽に振り回していた
そんなことを考えると、彼は超人的なドライビングテクニックの持ち主
だったのだなと思います。
今回の車は程度が良いため、直ぐにレストアするかは判りませんが
今後も機会があれば日本にストラトスを1台でも増やしていきたい
そう思います。
繰り返し言います
価値のあるものは必ず値が上がる、ディノ、ミウラ、LP400
皆同じです。
ストラトスもお金さえ出せば買えない車ではありません。
そこに必要なのは決断です。
決断力のある人が最終的には得をする、
世の中はそういうものです。