生きた足跡 その3

皆さんおはようございます。

誰しもが生きた足跡を後世の人に残せるという訳ではありません。
まず99%の人は、無名でひっそりとこの世を去る
別にそれが悪い事ではありません。
もし仮に10%の人が名前を残すようなことをしたら、
事件やら事故で世の中大騒動でしょう。

けれど100人に一人くらいの割合で、
何か自分の生きた証を残そうと思う人が出てきます。
才能がある作曲家、作詞家、文筆家、あるいは歌手
彼らは自分の持って生まれた才能を形にしているだけで
それが世間に認められれば後世に残るという話です。

ところがたいして才能もないのに、
自分の能力以上の事を起こし、
世の中に認めさせようとする人がいる。

あるいは普通の人の数倍、数十倍 金を稼ごうとする人がいる。
勿論それは簡単な事ではありません。
それこそ寝る間も惜しんで働き、考えなければならないかもしれない。
その結果、確実に成功するとは限らない、

だから一人は、違法な方法、
1、禁止されている薬物を法を犯してさばき、利益を出す
2、頭がボケている老人を騙し、金をだまし取る
3、宗教まがいな団体を立ち上げ、お布施と称して信者から金を掬い取る
などなど、方法は無数にあります。
でもそれらは全て犯罪、
捕まれば刑務所が待っています。

もう一人の場合
1、人から、あるいは銀行から借金をして、事業を立ち上げる
上手くいけば儲けもの、けれど失敗して多額の借金を作るケースが大半
2、サラリーマンの場合、
人世の夢だった「マイホーム」
東京の場合、通勤地から電車で揺られて数時間
夜、郊外の駅に着いてみると、駅前は真っ暗なんてこともよくあった話
大概は30年以上のローン
30歳で結婚して、マイホームを買ったら定年間際でようやく完済するタイムテーブル
ところが10年も払い終わった位で、会社が倒産、あるいはリストラにあう、
仕方なしにマイホームを売るが残ったものは借金のみ。
住む家も無いのに、残りのローンを支払う無情。

今回のテーマのシーサイドの場合、
2番の「マイホームの夢」に近しいものがあります。
己晴さんはそうでも有りませんでしたが、異母兄弟の兄がおりました。

彼は見栄っ張りで、ビル建設の話が出ると、盛んに己晴さんをたきつけます。
ビル全体を10階建てにして、
1階はイタリア車のショールーム それもランボルギーニ、マセラーティなど
2階はそれらのメンテナンスを行う工場
3階は全面駐車場
4、5階は貸事務所
6階はシーサイド専用の経理、会議室、社長室、そして自分の「会長室」
まるで一流企業並みですよね?
今考えるといかにのぼせていたかが良く分かります。

しかもそのフロアの絨毯が凄い。
イタリア製の濃いグリーンのカーペットは厚さが約10センチ、
歩くと靴が沈むくらいふかふかでした。
なので、当然社長室のテーブル、椅子、サイドテーブルなどは
全てイタリア製。全面ガラスの窓越しには外の景色が6階の高さからよく見え
まさに贅沢の極みでした。

これは現在のビル
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珍しい写真、
ウラッコに乗り込もうとする、己晴さん
左にいるのは私かもしれないが、覚えていない。
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これは1977年くらいの写真
新車の308GTBが数多く入って来て、私が殆どを売りさばいた。
営業に転身して3年目でトップセールスになっていた。
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松沢兄弟の目論見は、
見栄を張れるイタリア車を扱い、がっちり儲ける
ビル建設の借金は7階以上のフロアを分譲形式にして販売し
その利益で元を取る、
これが実現できれば正にドリームです。

ところが「やはり」世の中甘くは無い、
1974年、丁度この頃湾岸の石油生産国などが
欧米の石油メジャーに対して反乱を起こし、
俺らの石油の値段は俺たち自身で決める
そう言ったものですから、世界中が大混乱
ほぼ100% 輸入に頼っている日本も直撃を受け、
石油関連の物は何でも、値上がりし
副産物のトイレットペーパーまで無くなる恐れか
主婦の間で争奪戦になったのは皆さんもご存知でしょう。

政府も緊急指令を出し、日曜日はガソリンスタンドの販売禁止
なので、土曜日には明日ドライブに行く人たちが列をなしました。
そうシーサイドは「バッド タイミング」にビルを作ったのでした。

続く


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