皆さんこんにちは。
今でこそランボルギーニでも、マクラーレンでも
時速300キロのスピードを出せる車は多数存在します。
けれどF40が産まれたのは1988年
今から32年も前のこと
その頃に市販車として実際に300キロの壁を越えた車は殆どありません。
強いて言えばポルシェの959くらいか。
今回当社ではお客様のリクエストで
前期型 1988年モデル
後期型 1992年モデルの 2台のF40を輸入販売致しました。
今、写真で使用しているのが後期型 車高調整が付いたモデルです。
なので私も久しぶりに路上を走るレースカーと言って良いこの車をドライブしました。
私も長年のプロだから、ものの30分も走れば昔の記憶、感覚が蘇ります。
すぐに気がついたのはこの車が極端なドッカンターボ車と言うこと。
つまり3000回転まではむしろトルクの薄いV型8気筒
ところが3500回転を超すくらいら I H I 製の(石川島播磨の略)ターボチャージャー
が吸気そしてインテークマニフォールドに加圧を開始し
爆発的な馬力を生み出す
その吸気圧は 最大で1.5バール
だから3000ccのエンジンが4500cc以上の馬力を産み出すわけだ。
私は湾岸高速という近くの3車線ある道路で慣らしをかねて走らせた。
大体の感じをつかんで前に車がいないことを確認し、
なおかつ見えにくいリヤーのアクリル越しに警察車両がいないことを確認して
3速にシフトダウンして加速してみた
するとたちまちタービンのパワーバンド内に回転が上がると
車は猛烈な勢いで加速していく
4000から6000まではあっという間
その間ある意味何も出来ない
セオリー道理にスパッとクラッチを切って、同時に圧力が抜けるウエィストゲート
というリリーフバルブの「プシュー」 と言う音を聞きながら
おもむろにシフトアップする
と同時にブレーキを踏む
何故ならこの3速の加速でスピードは180キロくらいまで出ているからだ。
こんなスピードで捕まったら免許がいくらあっても足りない
もし、どうしても貴方が300キロを経験してみたいなら
まず、1速、2速で7000回転まで引っ張る
これはあっという間。
次は3速に入れたら慎重に同じく7000まで回す。
これで時速200キロ以上
次に更に慎重に4速にシフトアップして加速する
今時の車と違い パドルシフトなどという便利な物は無い
なので、一連のクラッチを踏みシフトレバーを操作する
これがどうしてもスムーズにすることが必要になる
何故ならステアリングはそのとき全く遊びは無く
ほんのわずかでも左右に入力すると非常に危険だからだ。
だから間違って緩くてもコーナーの曲がりながらの加速は禁物だ
大概のF40の事故はこのときに起きている。
さて最後の難関が5速にシフトアップするときだ
4速で7000まで引っ張ると、時速は250キロくらいまで出ている
次に慎重かつ確実にシフトレバーを4から5に落とす
クラッチの動作も瞬時に行わないといけない。
そのとき注意するのは、右手を一瞬ステアリングから離さないといけないことだ。
シフト操作の為に
人間どうしても緊張すると腕に力が入る
なので一瞬片手運転になる左手がステアリングを強く握ることによくなる
これが危ない
だからわざと手はステアリングを握らず、添えるようにする。
この超高速では車は何もしないでも完璧に直進するからだ。
勿論視線は下を見る余裕は無い
経験すれば解るが、300キロのスピードではフロントから見える景色は
まるでもの凄く細い矢のようだ。
無事に5速に入れることが出来たら、あとはアクセルを踏んで
スピードメーターが300キロを指すのを待つだけだ。
このF40は普通の今までのフェラーリとは異なり
完璧にレースカーの基本道理にグランドエフェクト
つまり空気抵抗yを極限で減らし、ダウンフォースを産まれるように
作られている。
だから300キロでも安定感、安心感をドライバーに与えることが出来るのだ。
それこそがこの車の最大の魅力であると思う。
また速い物は美しい、これを地で行く車だと思う。
今回の車はイタリア、ミラノから購入した。
本牧の保税でコンテナーから出す時が一番心が躍る



この車には クラシケが付いていた。

さすがにシートは汚れていたので中身のウレタンも張り替え
このあたりは、お手の物


クーラーガスも入れて寒いくらい冷える試運転をする。


現在 ボディの磨きに出している。
興味のある人は問い合わせて。