皆さん おはようございます。
世界中に多くの悪影響を与え、多数の死者を出し、
未だ収束の目途が経たない「コロナ禍」
勿論日本も例外ではない。
タイミングの悪い事に、
数十年ぶりに自国開催されるオリンピックも多大な論議を生んでいる。
曰く、「人命が大事かオリンピックというスポーツ競技が大事なのか?」
一般論で言えば 「人命優先」だろう。
けれど今やオリンピックとは相当な規模の「商業活動」になっている。
だからIOCのバッハ会長も簡単に止めるとは言えない。
多額の利権が絡んでいるからだ。
開催国の日本だって税金を使って相当な大金をつぎ込んでいる。
つまり「ジレンマ」と言う奴だ。
これらに連動して、ほとんどの国で景気後退した。
日本の得意芸である貿易も落ち込んだ。個人消費もである。
と、これが一般的な認識だ。
最近よく言われるのが、
「鞍さん、世界景気が後退したからビンテージカーの相場も落ちたでしょう?」
ところが実際は「NO」
むしろ逆にかなりのスピードで上がっている。
但し、普遍的に価値の高いものに限られるが。
私の守備範囲で言えば、 ディノ、ミウラ F40 カウンタック など。
今から10年前 まだ世の中が落ち着いていた頃 (2010年)
ディノは 売値が 1800~2500万
ミウラは 4500~7500万
F40は 5000~7000万
これくらいが、相場だった。
では、それから12年経った 2021年
ディノは 4500~6000万
今回売った GTS チェアー&フレアーズは7000万 (95台しかない)
ミウラは 1億5千万~2億 (SVは3億)
F40は 1億5千万以上
これが世界の相場金額だ。
特にヨーロッパでの上昇率が著しく高い。
「何故? 値上がりするのか?」とよく聞かれる。
簡単に説明すれば
人気の高いビンテージカー = 巨匠と言われる美術作家
セザンヌ、ゴッホ、ピカソ など。。。
これらの作品と同じく「絶対的な価値がある」
そう認識されているからだ。
欧州では古くから
「美術に対する認識、評価が高く 故に音楽も含めて偉大な画家、音楽家が多数輩出した」
その歴史背景を見れば分かり易いだろう。
彼らの生息した国を見てみろ。
ドイツ、イタリア、オーストリア フランス など
はたまたフェラーリ、ランボルギーニは何処の国?
相関関係がよくわかるだろう。
だから今後、絵画と同じ様に限りなく相場は上昇する。
これはシーサイドから46年間この仕事に携わり、
それぞれの時代で売り買いを続けてきた私が見てきた事実だ。
ここで質問。
時代の流れについていけない感覚の持ち主
曰く、「俺は諦めた」「とても手が出ない」
「ディノを欲しい」という人に多いセリフ
もう一方は、
いや、これは逆にチャンスだ
価値のあるものに 紙幣という無名の資産を注ぎこめば
その紙幣がより多くの価値を生んでくれる。
紙幣と言う、「紙」が実態のある「触れられる物」に変化するからだ。
事実、今年に入り、キャステルでは
現実相場の ディノを5台
同じく ミウラを 2台 販売した。
買われた方は「一言も高いとは口にしない」
それが時代を読む感覚に優れている人
あるいは時代の先を読むことができる人
貴方はどちらだ?
時代は否応なしに選択を迫る。
のんびり構えていては時代に取り残されるばかりだ。
先月 ミラノ マルペンサ空港から成田空港にエアーカーゴで ミウラ2台を運んだ。
船だと2か月のところ、エアーだと飛んだ次の日だ。
正に「時は金なり」






この2台は 400Sと P400だが
2台ともフルレストアを行う。
特に P400 は完ぺきにSVにグレードアップする。
ブレーキ、足回りも全て。
それ用のカウルもイタリアから仕入れた。
「こんなのあるって知ってた?」


これはSVのリヤーレンズ

これは以前レストアした一台。



これらを見て頂くと、キャステルがミウラも含めて
販売、レストア共に日本でナンバーワンだという事が良く分かるだろう。
但し、私は今後とも
「何方を捨てじと心にとり持てば 一事も成るべからず」
鎌倉時代の随筆家、吉田兼好の「徒然草」にもある様に、
「仕事の焦点を絞り、1台でも多く、後世に価値あるものを残していきたい」
そう考えている。
その趣旨に賛同して頂ける方がいるなら是非当社を訪ねてくれ。
「本物」とは何かをお見せする。
2021年 6月29日
鞍 和彦